俺以上に怒り狂っているのはタケだった。



女二人の腕を掴んで部屋から追い出すと、



「二度と俺らの前にツラ見せんなっ!!」


壊れそうな勢いでドアを閉めて、更に一発ケリを入れる。



そんな姿に思わず笑ってしまう。




「お前、女は殴んなよ?」



「あぁ?殴んねーし。あんなのただの脅しだよ。それより、悪かったな。俺があいつらに会わせたばっかりに・・・」



ホントだよ。



元はと言えばコイツがっ・・・



ふっ・・・もうそんな事、どうでもいい。




「成沢に会って来いよ。」



タケの言葉に、俺は首を横に振る。



「何でだよ?」



「アイツは、もう戻って来ない。こんな話聞かせても、余計に傷付けるだけだ。もう・・・泣かせたくないんだ。」



翔子が俺の子供を堕ろしていないという事には、正直ホッとしてる。



でも、そうなっててもおかしくない事を、過去の俺がしてきた事は事実なんだ。



「じゃあ何でお前は泣くんだよ?」



「うっせー。・・・泣いてねーよ・・・っ」






コナミ、ホントにごめん。



俺お前の事、本気で愛してた。



多分、これからもずっと・・・



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