「この前、偶然会って、篤貴に会わせろって頼まれてさ。断ったんだけど、どうしてもって、しつこくて・・・」




左の口の端を気まずそうに上げながら、タケが首を前に出して“悪りぃ”と謝る。




「タケもコイツら知ってんの?」



「一緒に合コン行った時に知り合っただろ?俺、こっちの子とちょっと間付き合ってたから。」



なんとなく・・・



繋がる話を見つけた。




確か・・・高1の夏休みだったっけ?



合コンで知り合った女と流れでヤッて、


その女がタケの彼女の友達で、



会わせろ会わせろってしつこく言われて、俺が完全ムシしてる間にタケと彼女も別れて・・・



何かやっぱ、あんま覚えてねー。




「んで?今更何か用?」



「彼女いるんだって?別に別れなくてもいいからさ、また私と遊んでよ?」



何を言い出すかと思えば・・・



「ふざけんなっ!お前と遊ぶ暇あったらアイツと遊ぶよ。」


これ以上、話してらんねー。



部屋を出る俺を、追いかけて来た女が叫ぶ。




「ソレ和っ高の制服でしょ!彼女の名前は、成沢小南!バラしちゃってもいいの!?」




タケのヤツ・・・最悪だ。




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