お母さんの蒸しタオルのおかげで、何とか人前に出られるくらいまでには落ち着いた。



「コナミ、ファイトー!!」



「ふふ。何ソレ?行って来ます!」



玄関まで見送ってくれたお母さんに手を振って、ドアを開けた。





アツの姿は・・・ない。


当たり前だよね?



私達、別れちゃったんだよね。



どっかで期待してたんだ。



アツが、今日も迎えに来てくれている事を。



ばかだね。





空を見た。



真っ青な空。



寒い冬の澄んだ空気が好き。



大きく深呼吸をして、私は足を踏み出した。




頑張ろう。



頑張ろう!!




.