「親の目が届かないのをいい事に、好き勝手やってるのね。」



「何が言いたいんだよ?」



何だか険悪な雰囲気。



二人揃って大きなため息を吐いた。



私って、今ここにいない方が良かったりするのかな・・・?



「あの私、今日は帰ります。」



立ち上がった私の腕をアツが力いっぱい引っ張るもんだから、バランスを崩して膝からこけてしまった。



「着替えるから待ってろ。」



「えっ・・・でも」



「母さん、俺コイツと出掛けるから。」


アツが着替えをする横で、チラチラとお母さんの方を盗み見る。



時々、目が合ってもお互いなんだか気まずくてすぐにそらす。



彼氏の母親。



仲良くなりたいけど、ちょっとだけ怖い存在。




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