勢いよくドアを開けるとシーンと静まり返った部屋の中。



まさかとは思うけど・・・




・・・・・・・・・・・・・・・。





「もうっ!!何で寝てんのよっ!!」




私の大声にアツが飛び起きた。




「はぁ?えっ?今、何時??」



「もう11時だよっ!何やってんのよっ!!」



グイッとアツの目の前に目覚まし時計を突きつける。



はぁ〜っと大きなため息をついて頭をかくアツ。



ため息つきたいのは私の方だよ。



「悪い。寝坊した。」



そんな事、いちいち教えてもらわなくても、もう分かってるよ。



「早く用意してよっ!」




ぷりぷり怒る私の様子を気にしつつも、アツはさっと起き上がって洗面所に向かった。




くっそ〜っ!!


やっぱ楽しみにしてたのは私だけなんだ!




「なぁ」


「何よっ!!」



ギロッと睨みつけると、アツはふざけた顔をして、分かりやすく肩をすくめる。


その行動がよけいに頭に来て・・・



「30秒以内に出掛けられないなら、もう帰るからねっ!」




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