「私、カレー!!」



アツが注文に行っている間に私は席取り。



一台しかないストーブの周りの席は、当然の様にうまってる。



底冷えする食堂で、なるべく入り口から遠い席を選んで座った。





「ありがとう〜!」


後ろから置かれたほっかほかのココア。


当然アツだと思ったんだけど・・・



「どういたしまして!食堂来んのめずらしいね?」



「・・・佐山くん」



ニコニコ笑って私の向かいの席に座った。



「あの・・・コレいらない」



「なんで?寒いから飲みなよ?」



もうすぐアツが来ちゃう。



こんな大勢いる中で、もし怒鳴り合いにでもなっちゃったらどうしよう・・・



それでも、早く戻って来てと、心の中で祈ってしまう。




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