キッチンでお粥を温めていると、ゴソゴソと部屋から聞こえる物音。



振り返ると、パンツ一丁のアツが部屋から出て来た。



「ちょっと、朝から何考えてんのよっ!!」



ひとりで慌てて、思わず赤くなる私に、呆れた顔を見せる。


「何喜んでんだよ?風呂入るだけだろ。」



べっ別に・・・喜んでなんか・・・。



だいたい、何でわざわざ部屋で脱いでから出てくんのよっ!


「学校、行くからな。」



パタンと音を立てて閉まったお風呂場のドアを見つめながら、なんだか分からないため息がこぼれる。




勘違いしてしまった自分への恥ずかしさからか、言う事を全然聞いてくれないアツに対してなのか、学校に行ったアツに昨日の事を知られてしまう憂鬱からか・・・


多分、その全てが含まれている。




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