朝、早起きして作ったお粥を持ってアツのお家に行くと、ベッドの中でスヤスヤ可愛い顔して眠ってる。



そっとオデコに手を当てると、体をビクッとさせて、一気に鋭い目が開いた。



「おまっ何でいんだよ!?」



寝起きとは思えないくらいの迫力。



「おはよ。気分どう?」



だるそうに体を起こすと、コキコキと首を鳴らした。



「大丈夫。」



「お粥温めるね。お昼の分はこっちのタッパーに入れてるから、チンして食べるんだよ?」



「昼って何?弁当は?」



まだ眠りから覚めきっていないのか、風邪のせいか、いつもより、ゆっくりとした喋り口調。



またそれが私のきゅぃ〜んをくすぐる。


「熱下がったかなぁ?今日はもう1日、お休みしようね?」


ベッドの下にしゃがんで、アツの手を優しく握る。



気分は、幼稚園の子供を心配するママの様に。



「今日は行く。」



「ダメだよ。ちゃんと治ってからじゃないと。バイトも今日は休むんだよ?」



無理矢理ベッドに押し倒して、布団をかけて、頭をポンポン。




「大丈夫だって言ってんだろっ!」



まぁ確かに元気そうだけど、まだ声はガラガラだし、昨日の様子からしたら、今日1日くらいは、無理しない方がいいと思う。




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