「それでね〜遠距離だけど、毎日電話してメールして、頑張ってるんだって!すごいよね?私、アツと会えないなんて、たえられないよ〜。」




ペラペラと今日の矢島くんとの会話を話す私に、微妙な表情のアツ。



「お前さっきからそいつの話ばっかだな?バイトしてきたんだろ?」



「そうなんだけどね?男の子があんな風に恋愛の話してるの初めて聞いたから楽しくってさぁ〜。やっぱり遠距離だから、素直なのかなぁ?アレは彼女の事、めちゃくちゃ好きだよ。」



遠距離恋愛なんて、私には考えられない。



だからこそ、矢島くんと彼女の事、応援したくなる。



今日初めて会って、ちょっと話を聞いただけなのに、矢島くんが、すごく自分の恋愛を大切にしている事が分かったから。



きっと想像出来ないくらい、大変だと思う。




「会いたい時に会えるって幸せだよね。私達も大切にしようね?ケンカはなるべくしない様にっ!」


「お前が俺を怒らせなかったらな?」



って・・・私達には、ケンカはつきものなのかも・・・。



「アツが勝手に怒ってるんじゃんっ!短気、なおした方がいいよ?」



「はぁ?お前がばかだから俺が怒んだろ?お前こそちょっとは賢くなれよ。」



ムカつくっ!!



「あ〜あ矢島くんの爪の垢でも煎じて飲ましてあげたいよ〜。」



「おいっ!」



「えっ・・・」




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