多すぎると思っていたコースをペロッと平らげて、お腹も心も大満足。



「アツ、今日は本当にありがと!料理すごく美味しかったし、デートもすごく楽しかった。指輪もありがとね!大事にするから!」



「来年はちゃんと当日に祝ってやるから。」



アツが言った一言。


来年・・・


当たり前のように、来年の事を言ってくれたのが、嬉しかった。



ずっとずっと、一緒にいられればいいな。




レストランを出ると、デートの終わりの時間が近づいていた。



楽しかった分、バイバイするのが切なくなる。



本音を言えば、今日もこのままアツのお家に行きたい。


でも、明日は学校があるし、親だって絶対に許してくれない。




電車に乗って窓の外を見ながら、ため息がこぼれた。



「何だよ?疲れたのか?」



「ううん。寂しいなぁって思って・・・」



私がそう言うと、アツは満足そうに笑って、また私が喜ぶ事を言ってくれた。




「いつか、同じ家に帰れる日がくるよ」


その言葉が同棲を意味しているのか、結婚を意味しているのか・・・



来年なんかより、もっと先の将来の事。


「アツ、ありがと。大好き。」



私こんなに幸せすぎていいのかな?って思ってしまうくらい幸せ。



握った手を離したくないと思った。



大好きで大好きで、本当に大好きで・・・



「アツ、いつか結婚してね!」



なんて言った私に、アツが驚いて顔を赤くしたから、思わず笑っちゃった。



でも私、本気だよ?


アツのお嫁さんになりたい。



ケンカして、ムカツクって思っても、アツの隣なら、私はきっと幸せに笑っていられる。



だから、いつか・・・



ずっと大好きだよ。




.