俯いてふてくされる私の頭に手を置いて上を向けさせると、心配そうに覗き込む。




「ごめんな?別にお前の誕生日、適当に考えてるわけじゃねーから・・・。」



気まずそうだけど、真剣な顔。


しょうがなく謝ってるんじゃない事が分かる。



「・・・いいよ。」


本当は、“気にしなくて大丈夫だよ!”笑顔でそう言ってあげたいけど、ナカナカ言えない。



楽しみだったから。

すごく期待しちゃってたから・・・。





「クリスマス。」


「えっ?」


突然の関係ない単語に、キョトンとする。



「クリスマスはお前の為に、今から休み取れるように頼んどくから・・・」




クリスマス〜〜??


キラキラキラリ〜ン!!



ずっと憧れだった。


彼氏と過ごすラブラブクリスマス!!





いっつも家族と過ごすクリスマスだった。



と言っても、お兄ちゃん達にも彼女がいて、お父さんとお母さんの3人。


去年はお父さんですら仕事で帰って来れないくて、お母さんと二人きり。“コナミとクリスマスするの、今年が最後かもね!”なんて、変な気を使われたりもした。



ついに私も“ハッピーメリークリスマス”を迎えられる!



「本当に??絶対?約束??」



私ってお手軽だからさ、それだけですっかりご機嫌。



アツの腕をブンブン振って、何度も何度も確認する。



「24日と25日、どっちがいいんだよ?」


「え?・・・どっちも。」



「それは無理。」





ガーーーン!!!




.