大切なものを守るって、すごく難しいんだな。




あんなに幸せだったのに、たった1日でもう、俺の手から離れてしまうんじゃないかって怖くなる。





「アツ、昨日のエッチが初体験?」



正に直球。



探りをいれるとか、鎌を掛けるとか、知らねーヤツ。




一瞬さ、嘘つこうって考えた。



知られたくなくて、失いたくなくて、ホントは嘘つきたかった。




でも、コイツに嘘はつけない。



軽蔑されても、殴られても、俺コイツには正直でいたい。



だけどさ、絶対失いたくないんだ。



どうしても、離したくない。



俺の勝手だよな。




コイツがこんなに泣くなんて、思ってなかった。



こんなに傷つけるなんて、思ってなかった。




ごめん。


ごめんな。




お前を泣かせる事が、こんなにキツいって知らなかった。




泣いてるお前から、俺の事が好きだって伝わったきて、よけいに苦しい。





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