完全にいつものアツに戻っちゃった?



そう思ったけど、まだ少しだけ、いつもと違う。



「なぁ・・・もう帰んねーといけない?」



“帰れ”でも、“帰った方がいい”でもない。




「帰って欲しい?」


そう聞くと、素直に首を横に振る。



「泊まっていってもいい?」



「はぁっ?さすがに2連泊はマズいだろ?」



時間を確認して、また慌てるアツ。



いったいどっち?



「じゃあ、帰ろっかな?」



「・・・送る。」



もうっ!帰って欲しくないって言ってよっ!!




「寝るっ!!」



ベッドに登ると、思いっきりお尻を叩かれた。



「何やってんだよっ!帰んぞ!」



「いやっ・・・帰りたくない・・・。アツと一緒にいる・・・。」



何だろう?感情のコントロールが出来ない。


さっきはもう平気かな?って思ったのに、いきなり泣けてくる。




「泣くなよ・・・。悪かった。」



私、こんなんだったっけ?


人前で泣くの、すっごい嫌だったはずなのに。


アツの事になると、我慢できない。





「今日、帰さなくていい?」



優しく抱きしめて、涙が流れる私のほっぺに、アツはスリスリって自分のほっぺをくっつけた。




「アツ・・・ばか。アツのばか。」



「うん。」



「嫌い。」



「・・・うん。」



「嘘。」



「うん。」





.