「しょうがないでしょっ!お風呂上がりだもんっ!!」



肩にかけたタオルで慌てて顔をかくしても、今更だよね・・・。




あー最悪。




「だいぶ変わるな?超ー幼いし。この顔久々。」



アツは面白がって、ケラケラ笑いながら、私からタオルを奪おうとする。




「やめてよっ!ホント見ないで!!」



私も必死。



眉毛はユミにくらべれば、まだある方なんだよ?



でも、目は思いっきり弱くなっちゃうんだよなぁ。まつ毛が下向いて、たれ目が目立つ。




「大丈夫だって!ちょーホント見せて?」




珍しくひつこいしっ!!




いつもなら、“あっそ”でしょ?



いつまでも、隠せるわけもないし・・・


もう開き直ってやる!




「どうよっ!かわいいでしょっ!?」



ガバッと顔を上げてアツの方に向ける。



「・・・そっちの方がいいんじゃね?」




バカにされると思ったんだけど


けっこう真面目に答えてくれた。



でも普段見せてる顔よりいいって言われても微妙なんだけど・・・




アツは特にバカにする事も、それ以上誉めてくれる事もなく、お風呂に入った。


まぁ・・・誉めようないよな・・・。




この顔だもん・・・。



鏡を見ながらため息が漏れる。





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