そうして今の今まで意識を失っており、成り行きを説明する前に魔王が来訪してしまったのだから知らなくて当然である。
それでも、あまりに立て続いた騒動のせいでソルトも百夜も六花がすべての成り行きを把握しているつもりになってしまっていたのだ。
そこにきてのこの現状。
や……やっちまったぁぁぁぁぁ!!!!
あれぇっ!?嘘っ、あれぇっ!?
言ってなかったって言うか……知ってなかったのかぁっ!?
うっ…わぁぁぁ!うわぁうわぁうわぁぁぁっ!!
まーじーかー!!!
超絶デリケートとも言えそうな事実を物凄い雑にネタバレしちゃった感じじゃねえかこれっ!!
なんて、内心ワタワタのソルトの事情なんてお構いなし。
なんとも言えない空気が蔓延した中真っ先に百夜が挙手して見せると。
「はい。僕がお嬢ちゃんの父親でしたぁ。改めてよろしくね~娘よ」
「あ、うん了解。よろしくねぇ、父」
「かっるぅっ!……えっ?かっるっ!軽すぎだろお前らっ!?」
どんなライトなノリのカミングアウトだよっ!?
そんで、どんだけライトに受け入れてんだよ!?
一応親子としては初対面ともいえる繊細な感情の一つも揺れる再開の場面じゃないのこれっ!?
まさにこの親にしてこの子あり。
百夜が何の感極まる様子もなく片手をひらひら振っての打ち明けに、六花もまた特別な感情の揺れを見せることなく親指を突き立て受け入れるのだから。



