出来上がった馴染み二人の会話にはソルトも簡単には入りづらく、なされる会話から各々の心情から過去の事情などを汲み取っていたわけだが。
ようやく六花に対してのあのヘタレ対応にも合点がいったと面々が納得していた中、ソルトが何の気なしに六花に視線を移してみれば小首を傾げてキョトンとしている姿が映り込む。
「ん?どうした六花?」
そういやさっきからずっと黙りこくってたから存在忘れかけてた。
「……ん~……いやね、ほぼほぼちんぷんかんぷんな話で訳わかってないんだけど……」
「ああ、それで?」
「…魔導士様って僕の父親だったの?」
「………」
「………」
「………」
「あれ?違うの?魔導士様が誰某を孕ませたとか、それで生まれたのが僕って会話の流れなのかと思ってたけど」
「…………あ…れ?」
「……ふむ、」
「なんだ…」
『言ってなかった(のか)っけ!?』
と、ほぼ同様の衝撃は上から順番にソルト、百夜、魔王のものである。
そんな三人の衝撃など知る由もない六花といえばいまだにキョトンとした表情で見つめ返してきているのだ。
そう、よくよく考えれば当然の話。
百夜が六花の実の父であると判明したのは六花が時雨に捕らわれた後の話。
時雨に洗脳されていた六花は当然その時の記憶など持ち合わせておらず。
正気に戻った際も事を詳しく理解できぬまま精神を破壊される流れになっていたのだ。



