過去に一人の魔女が善意として行った行為。
それが今の世に続く【魔女】という存在を生み、後世まで影響する大罪となった。
その罪によって生と死の間に落とされた彼女が夜音であったのだ。
「しかし、花鳥の話から夜音が魔物だということは理解していたが」
「名前……はあ、もういい」
「何故これほどまで転生とならぬのかと疑問だったんだ。魔物なんて魂さえあれば100年もかからず生き返ることも可能であるのに。成程成程、その魂が投獄されていたのでは生き返れまい。何百年と時雨が探して見つからぬわけだ」
「まさかお前が時雨という奴に手を貸してより可笑しな事態にしてくれるとは夢にも思わなかったがな」
「僕も退屈だったもんでねえ。つい、面白そうな遊びに興じてる人間がいるなあと。若かったからなあ」
「それでミイラ取りになった間抜けな奴め」
「あっ!成程ね。僕が【殺したい枠】って、花鳥に手を付けた挙句孕ませちゃったからなんだ?複製だし人格も異なってるとはいえベースは可愛い妹そのものとも言えるからねえ」
「………殺すぞ?」
「あはは、図星ってやつらしい」
「お前に俺のこの複雑な気持ちがわかるか!?可愛い妹(複製)がよりにもよって性質が悪い遊び人の悪友に手籠めにされていた時の気持ちが」
「手籠めだなんて人聞きの悪い。寧ろ僕は花鳥に人生の謳歌を伝授しただけなのに」
「その結果孕ませただろうがっ!孕ませて生まれたのがあの超絶可愛い六花だろうが!」
あっ…成程。
それでさっき六花に対してもあんな風なグダグダだったのか。
と、静かにソルトが納得したのは言うまでもない。



