今更人間からの決まりきった魔王像には感情的になる気もないと言う事なのだろう。
それを証拠にしどろもどろになるソルトなんて目をくれる事もなく、ゆらゆらと左右に椅子を揺らしてつまらなそうに百夜のデスクの上のものをいじり遊んでいる。
そんな様子を見てしまえばソルトの方も改めてこの話を継続する様な返答をすべきか躊躇われ、ますます沈黙が長引いてしまうというなんとも言えない状況下であったが。
「まあ…生きのいい肝は好きだかな」
「っ…」
「鳥や牛の」
「はっ?」
「焼きたてに塩を振ったコリコリの砂肝で飲む酒は美味い。レバ刺しも好物だったというのに。食中毒やなんやと煩い規制をかけおって、人間の身体というのは実に軟弱すぎる」
「砂肝…レバ刺し…規制って……、居酒屋じゃねえかっ!」
「そうだが?言っておくが人間のなんぞ食わんぞ?昨今の人間共は生活習慣もクソで不味くて食えたもんじゃない」
「それ昔は食ってたって聞こえるんですけど!?ってか、人間の居酒屋に通い詰めてんのかよ魔王っ!」
「悪いか?」



