ふりむいて、好きって言って。(仮/旧:三神くんは恋をする)

ぎゅっと目を瞑ると、額に強い衝撃が走った。


「痛っ!」


涙目で見上げれば、頭突きを決めて満足そうな三神くんのしたり顔。


乙女に向かって頭突きとは何事か。


右手で額を押さえると、指先が熱い。


「キス、されると思った?」


私の顔を覗き込み、三神くんが言う。


「お」


「お?」


「思ってません!」


「その割には顔真っ赤ですけど」


「〜〜っ」


揶揄う三神くんは、私の腕を引く。


「これでいいんちょーは俺に脅されて屋上に出たっつう証拠できたから」


抵抗する前に外に連れ出されてしまった私は、三神くんの袖を掴んだ。


「そうしたら、三神くんが余計に怒られちゃうんじゃ……」


「あんた本当に真面目だな。俺がいいって言ってんの」


ほら、と三神くんが私を振り返る。