ふりむいて、好きって言って。(仮/旧:三神くんは恋をする)

「……和香ちゃん未琴ちゃん、ボクを砂に埋めて欲しいです」


篠宮くんが言い終わるやいなや、ぎゃははは、と三人の笑い声が重なる。


三神くんもよく言うわ、とパックのジュースを咥えながら口を挟む。


「えっと……」


「これって私たちの罰ゲーム?」


「どう考えても俺のだよ。ゴミに出しても規格外で帰ってくるくらい俺のだよ」


げっそりとした篠宮くんは、いつもよりも5歳くらい老けて見える。


さっきまでの明るい篠宮くんはどこへ行ってしまったのやら。


「てなわけで、篠宮を埋めよう。手加減しなくていいから。最初からそういう約束でこいつもやってっし」


篠宮くんの友達はそう言って篠宮くんを砂の上に寝かす。


抵抗もしないところを見ると、本当に偶然勝負に負けてしまったみたいだ。


「ひと思いにやってくれ……」


「仁のこと、たぶん絶対忘れないよ……」


「頑張ったね……」


「お眠り……」


「おい誰だよ篠宮の手ぇ腹の上で組ませたの」


「もはや棺桶」


三人衆と和香ちゃんは、嬉々として篠宮くんの上に砂を乗せ、まるで童心に帰ったように篠宮くんを埋めていく。


口にする言葉は随分物騒だけれど。