ふりむいて、好きって言って。(仮/旧:三神くんは恋をする)

「なに?どうしたの?」


和香ちゃんが声をかけると、例のサングラスの浮かれ具合に反して、どことなく気落ちした様子の篠宮くんが口を開く。


「罰ゲームで俺が砂に埋まることになった」


「あぁそう、よかったね。一生埋まっとけば?」


「それはひどすぎるだろ、さすがに……」


怒りを通り越し、無の表情で突っ込みを入れる篠宮くんに対し、和香ちゃんは「それだけ?」と相変わらずのスタンスだ。


そこでバトンタッチをするように、五人衆のうちの一人が篠宮くんの肩に腕を回した。


「まだ言わなきゃいけないことあるよねぇ篠宮?ん?ほら言ってみ?」


にやにやと篠宮くんの顔を覗き込む彼は、完全に篠宮くんの反応を面白がっている。


他の友人たちも似たようなもので、篠宮くんは両手で顔を覆ってしまった。


一体どんな罰ゲームを賭けていたと言うのだろう。


三人衆につつかれた末、篠宮くんが両手の隙間から漏らしたのは蚊の鳴くような声だった。