ふりむいて、好きって言って。(仮/旧:三神くんは恋をする)

「……忘れよう」


このままいても仕方がない。


青春だなんだと言う前に、課題が終わらないことには夏休みも始まらないのだ。


私は取り敢えず、しばらく三神くんのことを頭の端へと追いやることにした。


ひょっこり顔を出そうものなら、徹底して筋トレでかき消す。


今のところ、腹筋は累計200回。


「心頭……滅却……っ」


「ねぇね変なのー」


私の隣でしゃがむ乃々花は、私を見てけたけたと声を上げて笑う。


方向性を間違えていることは何となく気がついていたけれど、今更引き返せないのだからどうしようもない。


別に運動することは悪いことではないし、ダイエットになるなら一石二鳥だ。


心の中で言い訳を重ねる自分には、気づかないふりをする。


と、その時、机の上に置いていたスマホが着信音を鳴らした。