ふりむいて、好きって言って。(仮/旧:三神くんは恋をする)

時折志谷先生は、適当なふりで適当じゃないことを言う。


私たちはそれにはっとなって、やっぱり志谷先生は“先生”なんだなぁと思うのだ。


「やー、課題しろって言われんのもアレだけど、突き放されるのも刺さんね」


篠宮くんは首を掻きながら、苦い笑みを作る。


自分の席から寄ってきた和香ちゃんも、今度は同じような顔だった。


「分かってるつもりでもさ、言葉にされると違うっていうか。今度こそ仁落第するんじゃない?」


「綾芽ちゃんが言うとシャレになんねぇよ」


「私たち絶対もっと勉強しとけばよかったの方の後悔だね。未琴は青春しとけばよかったの方」


「……やっぱりそうなのかな」