俺の言葉に目を丸くしている遥の気持ちが、今ならわかる。
信じられない、って思うよな。そりゃそうだ。
でも、気になるんだから仕方ない。遥にとって俺がどう映ってるのか、そんなの気になるに決まってる。
「なに、急に。……どうもなにも、全く変わらないけど」
少し不貞腐れたようにそう言った遥に、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
そうだ。変わらない。俺がそうしてきたから。
「いつから好きなの?そいつのこと」
「なに。ヤケに突っ込んでくるね」
「いーから教えろよ」
「……自分勝手。覚えてないよ、いつからなんて。1年の頃のどこかから」
「は?そんな前?」
自分で聞いといて、今度は俺が目を丸くした。
「悪い?」ともはや開き直ってる遥が、不思議でたまらない。



