そんな、曖昧なふわふわした変な感情だけど。



たぶん、ものすごく。コイツなしの人生なんて考えられないってくらいには。




「聞いてる聞いてる。よし、次行くか」

「もう、やっぱ聞いてないじゃん。次どこ行くかって話をしてんのに」

「あれ、そうだっけ?」



好き、なんだ。コイツのことが。遥のことが。




自覚してしまった途端、それはもう病気かってくらい今この時間が幸せなものに思えてきてしまって。


よくはしゃいでよく笑うこの "友達" のことを、俺は相当惚れ込んでるということに今気付かされた。




「そういえばさ」

「ん?」

「お前、前に好きな奴いるって言ってたじゃん。そいつとはどうなったわけ?」

「……は?」



自分で自分が、ずるいと思う。