僕がそのサイトを見つけたのは、ほんの偶然だった。

大学の入学祝いに買ってもらったPCでネットサーフィンをしていた時に、たまたま辿り着いた先がオンライン小説を書く者の間では名の知れた『彼』が運営するサイトだったんだ。

以前から僕は小説のネタやプロットをノートに書き溜めている。

PCを買ってもらったら、自分もネットに小説を発表してみたいというのが僕のささやかな夢だ。

サイトの作り方など参考になればいいな、といった軽い気持ちで僕は彼のサイトのエンターボタンを押す。