「耳、弱いんだ。」
異常に甘くて妖艶な声で囁かれ
全身に電気が走ったようにビクッと体が震えた。
「な、そんなこと…。」
「あるじゃん。」
なんて断言されてしまい、
全神経は触れられた耳に集中してしまう。
早く離れてっ!
と強く願うもそれは叶わず
「真っ赤じゃん。可愛い。」
「っ!!!!」
あろうことかペロっと耳を舐めたのだ。
…ダメ、限界。
許容範囲を完全にメーター振り切って超えてるよぅ…。
「も、ホントにやめ…」
「うん、おしまい。」
…へ?
体温が急上昇してマックスを迎えると思ったその時、
広斗はあっさりと私から離れていった。
「…その物足りなそうな顔いいね?」



