ここは小さいころ
私たちがよく来ていた
ベンチが一つだけ置いてある丘。
来るまでの道が
砂利で歩きづらいし細いから
あんまりここへ来る人はいない。
案の定私たち二人だけ。
丘の真ん中にポツンと置かれたベンチに
肩が触れ合う距離で腰を下ろした。
「足大丈夫か?」
「うん、へーき。」
自分だって下駄履いてるのに
私のことを気にかけてくれるところ
ほんと優しいよね。
まだ花火が始まる前の夜空を見上げて
ふと小さいころ
広斗とここへ来たことを思い出していた。
あれは小学生に上がったばっかりの時だったかな。



