人の波に流されながら
ゆっくりと歩いていくと
一つのお店に目が留まった。
「あ!あれ…!」
それに広斗も気付いたのか
そのお店に近づいた。
「懐かしいな、今も売ってるのか。」
チャペルで広斗が私にくれた指輪。
全く同じものではないけど
似たものが何種類も売っていた。
「買うか?」
少しからかうように聞いてきた広斗に
首を横に振った。
「小さい時にもらったからいい。
それに今はこれもあるしね。」
右手の薬指にはめられた指輪を
自慢げに見せると小さく微笑んだ。
「そっか。」
「うん、だから行こう。」
お店のおじさんにペコっと頭を下げて
花火が見れる穴場スポットまでやってきた。



