「正直、この見た目なので
言い寄られることはたくさんあります。
でもそれって俺をアクセサリー感覚でしか
見てないんですよね。
けど彼女は俺自身を見てくれて
いいところも悪いところも全部含めて
受け入れてくれるんです。」
あとは、幼なじみだからって言うのも
あるかもしれないけど
言わなくても色々察してくれるところですかね。
そう付け加えた。
…まさかこの取材を受けて
泣きそうになるなんて思ってもみなかったよ。
「うわぁ~!
これこそ真実の愛!って感じだね。
阿久津さんは?彼のどこが好き?」
溢れそうな涙を堪えて前を向いた。
「とにかく優しいところですね。
それと私が困ってるときは
真っ先に助けに来てくれます、
本当にヒーローみたいに。
小さい時からずっと守ってもらってます。」
だけどこういうのが精いっぱいだった。



