「ねぇ、広斗。」
「ん?」
「好きだよ。」
恥ずかしいから前を向いたまま小さく呟いた。
私なりの”いつか”が来るようにの約束。
今は気持ちを言うので精一杯。
行動にはまだ移せそうにないから。
ちゃんと聞こえたかな?
多分聞こえてるよね。
髪を撫でる手がピタって止まったもん。
フリーズしてから数秒
頭にあった手は私の膝の前で組まれ
長い広斗の腕の中にすっぽりと収められ、
「俺も好きだ。」
耳元ではっきり聞こえるように囁いた。
あぁ、すごい幸せ。
このすごい幸せって思う瞬間が
日に日に更新されてくの。
お互いにあんまり
好きだ、可愛い、かっこいいって言わないから
一回の”好き”って言葉に重みがある気がする。



