少しだけいつもの広斗みたいに
ニヤッと口角を上げて見せたけど
その中にいつもの何倍もの優しさが見えて
「…かっこいい、私服。
ってか広斗がかっこいい。」
素直に口から言葉が出た。
「うん、満足。」
フッと軽く笑みを見せた広斗は
手を繋いだまま、また歩き出した。
恥ずかしさで無言のまま
駅に入り電車へ乗った。
そこまで来て
ようやく熱がひいてきた。
「ねぇ、どこ行くの?」
場所はまだ聞かされていない。
「着いてからのお楽しみ。」
「えー。」
どこだろう。
でも電車に乗ってるってことは
結構遠くなのかな…?
ワクワクドキドキしながら
電車に揺られること数十分。



