遠い昔の記憶。
父親に好きな人には
優しくするんだと教わった俺は
結愛に優しくする、結愛のことが好きだから
と、結愛に直接伝えたことがある。
あの頃は二人とも子供で
純粋で真っすぐで、
お互いに優しくすると誓い合ってキスをした。
いつからだろう、
こんなにも頭で考えて行動するようになったのは。
昔みたいにもっと
素直になれたら結愛は喜んでくれるのだろうか。
なんてらしくないことを考えていた。
すると急に肩を叩かれ振り返ると律がいて
「さっきからなにボーっとしてんだよ。
もうすぐ始まるから行くぞ。」
気付けば試合まであと少しとなっていて
律と体育館へ向かった。



