「アヤはなんか言ってる?」
「霊とは話せない。なんか聞きた事でもあった?」
「話せないなら大丈夫だよ。気にしないで」
「そう。じゃあ片付け頑張ってね」
「うん」

健太さんは旧校舎を後にした。

「急いで出たけど気分悪くなった?」
「違う。気分悪く前に出たかっただけ。それにアヤの話をなんかあの場所でしない方がいいと思って」
「健太、本当は霊の声聞こえるのになんで嘘ついたの?」
「聞こえるけど本当にアヤの声は聞こえなかったんだ。なにか遮らてる感じがした」
「珍しいね」
「健太、霊の声聞こえたんだ」
「あ、優希には話した事なかったね。昔霊と話してたら周りに気味悪がられてそれから聞こえないふりしてた」
「そうなんだ」