(冬季緒の妹だぞ……!?)

月子ちゃんへの恋心を自覚し、信じられない気持ちで一杯になったが、一度意識しだすともう止まらなかった。

南城家に訪問するたびに、何をしているか気になって仕方なかったし、パーティーで出くわせば知らない男性と談笑する様子に嫉妬した。

月子ちゃんが登場する雑誌は発売日に買いに行ったし、ブログだって毎日チェックした。

正々堂々と交際を申し込もうかと思ったこともあったが、彼女がまだ学生だったこともあり、常識と体裁の壁に阻まれしり込みしてしまった。

大学を卒業してからが勝負だと息巻いていたら、自分がまさかのニューヨーク行きになるという不運に見舞われる。

ニューヨークから帰ってきたら、今度こそ思いの丈を打ち明けようと思っていたのに今度は顔も知らぬ相手と結婚させられそうになる。