それから結婚パーティーは本格的な挙式披露宴よりも幾分砕けた雰囲気で和やかに進んでいった。

新郎新婦の生い立ちムービーや、ファーストバイトなどのイベントを挟みつつ、場が盛り上がったところで、司会者が招待客を盛り上げるように声を掛ける

「はい!!ここで新郎新婦と一緒に豪華景品を賭けて、全員でゲームをしたいと思います!!」

司会者の合図とともに結婚パーティーにはつきもののである余興の準備が始められ、フリップとマジックが配られる。

全員にフリップとマジックが配られると、すかさずルールが説明される。

全員参加型の余興は、女性が男性パートナーに関するクイズに答えるという定番のもの。

つまり、私は伊織さんに関するクイズに答えることになる。

ちなみにパートナーがいない人達は新郎の答えを当てることになる。

「第1問です。パートナーが今履いている靴のサイズを当ててください」

司会者が問題を発表すると会場中がざわめきに包まれた。

司会者は不正しないように注意したり、野次をとばしたりと、これまたなかなか忙しい。

本当は考えなくてもわかるけど私は迷ったふりをした末に、答えをフリップに書いた。

伊織さんも答え合わせのために同じようにフリップに文字を書き入れた。