窓際の席で一人座るそいつ。

アイツと同じクラスか・・・

ていうか相変わらず地味だ。

・・まぁ私が言えることじゃないけど。

そんなことを考えつつ、黒板に貼ってある座席表で、自分の席を確認する。

よりにもよって一番前。

ひっそりため息を吐きつつ、自分の席に向かう。

でも、・・・

「あれ?そこ、私の席じゃ・・・」

『あっ!あなたが白坂さん?』

「は、はい・・・」

『ちょっとお願いがあるの!』

『私と席を代わってほしいの!』


「私とあなたが、席を?」

『そう。お願いっ』

顔の前で手を合わせる可愛らしい女の子。

まぁ私の方が数百倍可愛いけど。

あんなことがあったけど、私は、自分の顔には自信がある。

モデルにだって何回スカウトされたか。

まあ興味なかったけど。


『あれっ?白坂さん、嫌?』

「あぁ、ごめんボーっとしてた

大丈夫だよ。私、この席嫌だったし。」

『ホントに?マミ嬉しいっ!』

満面の笑みで彼女は席に座る。