次の日からはマリ先輩とシフトが被っていない事を願った。
でもやっぱりそんな訳はなくて、ほぼ毎日といっていい程被っていた。
マリ先輩に対して気まずそうな私とは反対にマリ先輩はいつも通りだった。
ただ、リョウ先輩がいる時は…
マリ先輩の視線が痛くて仕方なかった。
そして月も変わり、6月。
そして今日は4日。
予定もないのに休みを入れてしまった私は久しぶりに実家に帰る事にした。
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ガチャ―――
「お母さん?」
呼んでみるものの、返事がない。
まだ寝てるのかな?
時間は3時。
母なら起きている時間だ。
母の部屋を覗くも、姿はない。
どこかに出掛けたのかなぁ?
せっかく帰ってきたのにな。
仕方なく私はリビングでテレビを見ながらお菓子を食べていた。
「――コッミワコ」
誰かに呼ばれた気がしてうっすら目を開けると、母の姿。
私はガバッと体を起こすと辺りを見回した。
「いつから寝ちゃってたの?」
あ…私寝てたんだ…
「4時ぐらい?」
「もう8時よー」
「えっマジ?(笑)」
時計を見ると本当に夜の8時。
「ねぇ、せっかくだしどこかにご飯食べに行こうよ」
嬉しそうな母の顔。
「でもお母さん仕事は?」
「今日は休みなのよ」
「行く行く!」
私は約2ヶ月ぶりに母とご飯を食べる事にした。
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