そんな事を考えていると休憩も終わり、仕事も終わる時間だった。
「今日は彼氏が迎えに来てるから先に帰るね!」
いつもアイを駅まで自転車で乗っけて帰ってたけど、今日はそういう事で、アイはバタバタと帰る準備をして私より先に店を出た。
今日はマリ先輩の一件があってからか、昼からもあまり早く行動できなかった私はまだ帰る準備の途中だった。
「あれ?お前まだ居たのかよ」
「居ちゃ悪い?」
いつもの勢いなく言った私は、ヤツとのやりとりもなんとなく調子が出ない。
「お前、休憩からずっとそんな感じだよな」
「……」
もう無言になる。
「俺も帰ろっかなー」
「帰ればいいじゃん…」
ダメ、ホント調子出ない。
「送ってってやろうか?」
「何言ってんのよ、それに今日はまた違う女の子が待ってんでしょ」
いつも通りの私達の会話なのに…
「話、聞いてやろうか?」
なんてヤツが言うから思わず顔を見てしまった。
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