ピュアラブ


続く沈黙。

リョウ先輩はタバコを1本吸い終わると、またタバコに火をつけた。


恐い…

私は素直にそう思った。

「お前さー」

「何でいるの…ですか?」

リョウ先輩の言葉を無視して言った。

「来月のシフト見た」

「来月の、出てたの…でも何で?」

恐る恐る顔を上げ、リョウ先輩を見ると目が合った。

「お前、来月夜勤入ってるだろ?」

「うん…店長に頼まれて…」

私はまた俯いた。

「何で断らねぇんだよ!」
リョウ先輩の口調が少し、荒くなった。

「人がいないって言われて…私…家みんなの中で…一番…近いから…」

涙が込み上げてくるのを必死で抑えながら言った。

「女が夜中危ねぇだろ!それにな、夜中来る客も柄悪りぃって事ぐらいわかんねぇのかよ!」

勢いよくタバコを足で消したリョウ先輩は怒鳴ってた。

「……………ッ」

「それに何でこんな時間までフラフラ遊び歩いてんだよ!もう日付変わってんだぞ!」

「アイと飲みに行ってたら…こんな時間に…」

目にいっぱい溜まった涙が落ちそうになる。