ピュアラブ

足音と共にリョウ先輩がこっちに歩いて来る。

私は動けない。

動けない私の手を握って、いつもは少しの距離でも必ずヘルメットを私に被せるのに、被せる事なく後ろへ乗せ、発進させた。

私は頭が混乱していて…

ただただリョウ先輩の背中を見てた。

しばらくするとこの前リョウ先輩と2人で来た公園に着いた。

まだ動けない私の手をとり、前に座ったベンチに私を座らせ、リョウ先輩も横に座った。

ドカッと勢いよく座り、いきなりタバコを吸い始めたリョウ先輩の態度は完全に不機嫌ってか…

怒ってる……?

.