君は僕のもの 【続】





息もずいぶん切れた頃。

あたしの足は外に踏み込んだ。


ドアを開けて何故かそのままフェンスがある方へ走りだす。


そのままフェンスを掴んで空をグーッと見上げると、何だか虚しいような腹が立つような…ちょっと悲しいような。


「はぁ…」

反対を向いて自分をフェンスで支える様にして立つ。
それでも見上げたままの空は、何だかもう冬の訪れを十分に感じさせていたような気がする。


もう11月の終わりだし…


来月はもう12月で、あっという間にクリスマスが来て…年が明けて。

そう考えると時間っていうものは今この瞬間も刻一刻と過ぎ去ってるんだなぁ…なんて、そんな呑気なことを考えてみたり。


時間は戻らない。

…確かにそうだよね、うん。


この歳のあたしの誕生日はもう後少しで終わっちゃうんだ…


ブレザーに入っている携帯を開いてみればディスプレイに映るデジタル式の時計。

何となく目を配ってみれば…時間はもう午後の授業の開始時間をだいぶ過ぎちゃってる。


「……うっわ…」

やってしまった。と額に手を添えて困ったポーズを無意識に取っている自分。


でもここまできたらもうサボってしまえ。


どうにでもなれっ!



何故か自棄になってる今日のあたし。