君は僕のもの 【続】





うーん……。

微妙な空気を感じながらも、歩を進めれば自然と家の前まで来てしまう。


お互い立ち止まってどうすることも無く、どうしようもなく…

チラッと斜め上を見上げてみれば樹の吸い込まれそうな瞳と出逢って、無意識にもパッと顔を背けて、逃げる様に少し後ずさる。


すると、そんなあたしを見て。


「……ねぇ」

と無機質な表情。


…─ッ!!

突然の声と投げ掛けられた声に体が強張る様にビクッとする。


「ん、ん…?」

焦ったままに出た声なんて、こんなもの。
誰が見ても、きっと怪しいなぁ…って、そう想いそうな感じ。


「ずっと聞きたかったんだけど」

そう言ってあたしの方に向き直ると、少し腰を屈めて目線をあたしに合わせる。


瞬間的に、ドキリとする。

こんなに時間が経ってもまだ慣れないんだもん…


「…どうしたの?最近」

少し首を傾げて、その大きな瞳の中に目を見開くあたしが映る。

それだけ今のあたしの心臓はドクンドクン…と高鳴る音を止められないぐらいに、どうしようもないくらい煩い。


それより……

最近?


分からなくて樹と同じように首を傾げると、


樹はフゥーっと息を吐いて、あたしの頭に手を置くと屈めていた腰を伸ばして一瞬、曇った空を見上げた。