君は僕のもの 【続】





ちょっと驚き過ぎて、と言っても…少しは予想出来てたことだったけど、紙袋を預けて普通に廊下を再び歩き出す樹の後を追った。


……やることが、凄いな。
と心の中で一人秘かに思っていたりするあたし。


「樹…あの……っ」

「……っ」

そんな樹に話し掛けようとしたその時。
樹の表情が強張ったのが分かってその言葉を飲み込んだ。


「あ……それ、」

樹の下駄箱の中いっぱいに溢れるプレゼントやら手紙やら、いかにも手作りって感じの美味しそうなお菓子。

こういうのを見ると、少しだけ胸がグッと詰まりそうになる。


「はぁ…」

と深く重い溜め息を吐くと、樹はその下駄箱の中に入ったプレゼントの数々を下駄箱から出して、そのまま少し上のところにある翔太くんの下駄箱へと中身の全てを移した。


え、それっていいの!?

と…思うのが今日で何回目になるんだろうって。


「いらない」

ボソッと呟く樹の顔を見て…やっぱり胸が苦しくなる。


「…そう、なんだ」

昔から樹は人からの、特にこういう女の子達からのプレゼントって妙に貰いたがらなかったけど、
急にこんな冷たい対応になると…嬉しい半面。少しだけ不安になってくる。


人に構われたり、干渉されたり、しつこくされたりするのを嫌う人だし。

自分ペースの樹ペースだから…やっぱりそういうの、嫌なのかな……?って思ったりするの。


大事な誕生日。

それはあたしだけの考えで。


ただの誕生日。

それが樹だけの考えなのかもしれない…


そのまま家までの帰り道を歩く中、少しの不安と焦りを感じてて……あぁいうことを嫌う樹なんだもん。

昨日からずっと準備してた“樹の誕生会”、二人で祝いたい大切な日だから、バレンタインとは別に頑張って考えてきたんだけど。