君は僕のもの 【続】





「おー矢上っ!!」

「それすっげぇな~」

すれ違う男の子達の視線は樹の持つ大きな二つの紙袋に注がれる。


「……あげる」

すると突然、樹は両手に持っていた紙袋をその男の子二人に突き付ける様に差し出した。


…え、いいの?

そういうのって、


少し戸惑いながらも、何も言わずに黙って見つめると、男の達は目を軽く見開かせてその紙袋の中身を見つめている。


「え、いいのかよ…」

「うん」

何の躊躇いも無く淡々と樹は言う。


「でもこれってお前の為に、アレだろ?…えーとファンクラブ??」

隣の男の子にそう聞くと『そうそう』と苦笑いで答えた。


とにかくそんな樹の唐突な行動に二人は顔を見合せて少し戸惑ってるみたいだった。

…当たり前、でしょ。


「そうだよ樹…せっかくくれたのに、」

複雑な気持ちを抱えつつも、樹のワイシャツの袖を引っ張りながら言う。

けどそれに対して樹は顔を顰めると凄く嫌そうな顔をする。…というか、少し不機嫌そうな雰囲気を漂わせてる気がする。


「けどいらないし、捨てるの勿体無いし」


す、捨てる気だったんだ……

思わず顔が引きつりそうになったのを抑えつつも、平気でそんなことを言えちゃう樹に少し驚いてみたり。



「へぇ…じゃぁ、貰っとこうか、……な?」

「…あ、あぁ!!」


結局のところ。

男の子達も満更でも無いような気がするんだけど。


って少し苦笑い。