君は僕のもの 【続】





「あのさぁ……」

冷たく先の尖った言葉が虚しく響き渡る。


その声の主は、間違い無く…樹。


「ズルくも酷くも無い」

ビクッと女の子達は身震いをして、けど潤んだその瞳でジッと樹を見る。…それ同様な眼差しをあたしにも向けてくる。


「それにそんなにあっても邪魔だし」

悪びれた様子も無くそんなことをサラッと言っちゃう樹って…


思わずあたしも翔太くんも美菜も。
言葉を失ったように黙りこくる、…それに樹がこんなにちゃんとハッキリ断ることって、なかったから。


いつも断ったり、仕方なく貰ったプレゼントとかチョコとかお菓子を最終的に受け取るのはあたし。

だって樹…何にも言わないんだもん。


「…やっぱ矢上くんって冷たい」

と、どこか悲しそうにも、予想通りだったともとれるような表情。


「樹、いいの?」

少しずつ歩み寄って樹にそう問うと『何で?』と逆に聞き返されてしまう。

すると次々に教室から女の子集団がグチグチと文句を言いながらも帰っていく。


あたしへの不満の言葉とは相対する、樹に対しての未だ続く黄色い声援や嬉しそうなピンクオーラ。


……。


複雑。

そんな気持ちを抱えていると、樹がすぐ側の自分の席に近付く。


「あー…邪魔」

ボソッと嫌そうに顔を顰めて仏頂面で言うと、

鞄から大きな紙袋を取り出して机の上や中にあるプレゼントの数々をポイポイッと入れていく。


さすがにこの光景は見るのにそこまでの違和感が無い、気がする。


だけど…

さっきの女の子達のことを考えると、少し…ほんの少し心が軋んだ。