というよりも、今現在の時点で女の子達の視線が熱い。
痛いぐらいに突き刺さるのが本当にどうしようもないくらいに、ヒリヒリする。
…っ。
「私のも受け取って!」
「あたしもあたしも…っ!!」
次々と飛び交う声。
周りを見渡せば教室を覗き込んでる先輩みたいな人達もいる。
どうしよう…。
って、あたしが何でどうしようかなんて思うのか。
ある意味、違う気もするけど…
「…あたし、トイレ行ってくる……」
一気に急降下した気持ち。
きっと料理とか上手なんだろうな…あぁいう女の子達って。
と、もう負け腰な自分がいる。
考えてみればいっつも。
こういう場面であたしはウジウジ。ウジ虫みたいに…さ。
樹達に背を向けて、
逃げるように鞄を抱えて歩いて行く。
…仕方ないよ。
だって今日は樹の誕生日だもんっ。
1年1回の、大事な日なんだし…
バレンタインだって、樹に対して気持ちを伝えたい子たくさんいるだろうし。
それくらい。
我慢、しなきゃ……なの?
だけど、…だけどね。
本当は嫌だよ。
受け取って欲しくなんかないよ…
それって我が儘なの?
昔は樹がチョコとかプレゼント貰ったって何も思わなかったのに…
たった1年でこんなに。
こんなに気持ちが変わるなんて…

