「もしかして、私の見守り隊が忙しいみたいなことですか?」
「まぁ、それもありますし……」
「え? 他にもあるの?」
花菜はうれしそうに顔を覗き込む。
怪訝そうにチラリと見返したトキは、落ちた枝を拾いながら話題を変えた。
「あ、そういえば小鞠さんは? 姿が見えないようですが」
「小鞠は多分来れないかもしれないわ。藤盛の家にお客さまがいらっしゃるとかで忙しいみたいなの」
「そうですか」
「あれ? あれれ? ちょっと残念がってますか?」
興味津々に瞳を輝かせる花菜を、トキは眉をひそめて見返した。
自分が男であることは、相変わらず彼女は知らない。
男の姿の時はトキの兄、時光だと名乗っているし、それは主の源李悠にも了解済だ。
主がそれを許すのは、何かと外出したがる彼女を見守る為にもその方が都合がいいからということであるが。
バレてはいないはず――。
一瞬ヒヤリと冷たいものが過ったが、すぐに気持ちを取り直した。
「私が残念に思う理由でも?」
「まぁ、それもありますし……」
「え? 他にもあるの?」
花菜はうれしそうに顔を覗き込む。
怪訝そうにチラリと見返したトキは、落ちた枝を拾いながら話題を変えた。
「あ、そういえば小鞠さんは? 姿が見えないようですが」
「小鞠は多分来れないかもしれないわ。藤盛の家にお客さまがいらっしゃるとかで忙しいみたいなの」
「そうですか」
「あれ? あれれ? ちょっと残念がってますか?」
興味津々に瞳を輝かせる花菜を、トキは眉をひそめて見返した。
自分が男であることは、相変わらず彼女は知らない。
男の姿の時はトキの兄、時光だと名乗っているし、それは主の源李悠にも了解済だ。
主がそれを許すのは、何かと外出したがる彼女を見守る為にもその方が都合がいいからということであるが。
バレてはいないはず――。
一瞬ヒヤリと冷たいものが過ったが、すぐに気持ちを取り直した。
「私が残念に思う理由でも?」



