「花菜」
風のように微笑む彼が顔を出す。
でも彼は、花菜がよく知るカイの姿ではなく、高貴な身分のままの美しい直衣を着ている。
源李悠そのままだった。
「おいで」
差し伸べられた手に手を重ね、誘われるまま花菜は火桶の近くに座った。
チラリと見ることはできるが、見つめることはできない。
見つめ合うには、今の姿の彼は眩しすぎた。
当分慣れそうもないわと、花菜は頬を染めて俯いた。
高鳴る胸の音が聞こえてしまいそうで、衣に目を落としたまま声を出した。
「変身が上手ですね」
思わず漏れた本音である。
わかってはいても、カイと李悠の姿が上手くひとつにはならない。
「まあな、商売柄。お前の変装だって相当なもんだぞ」
顔を見なくても、彼が笑っているのがわかる。
声だけだと安心できた。
源李悠ではなく、自分の知るカイになる。
風のように微笑む彼が顔を出す。
でも彼は、花菜がよく知るカイの姿ではなく、高貴な身分のままの美しい直衣を着ている。
源李悠そのままだった。
「おいで」
差し伸べられた手に手を重ね、誘われるまま花菜は火桶の近くに座った。
チラリと見ることはできるが、見つめることはできない。
見つめ合うには、今の姿の彼は眩しすぎた。
当分慣れそうもないわと、花菜は頬を染めて俯いた。
高鳴る胸の音が聞こえてしまいそうで、衣に目を落としたまま声を出した。
「変身が上手ですね」
思わず漏れた本音である。
わかってはいても、カイと李悠の姿が上手くひとつにはならない。
「まあな、商売柄。お前の変装だって相当なもんだぞ」
顔を見なくても、彼が笑っているのがわかる。
声だけだと安心できた。
源李悠ではなく、自分の知るカイになる。



