だが、小鞠の予言めいた言葉は、次の日、早速形となって表れたのである。
「か、花菜! 大変だ」
「どうしました? お父さま」
「お前に縁談だよ。なんと、相手は源李悠さまだ」
「――なに言ってるの? お父さま、冗談が過ぎるって」
「本当だよ」
「……へ?」
東宮の義母兄であり臣籍降下された源李悠。
今でこそ源氏を名乗ってはいるが、本来なら東宮となるべき方だという。
彼は滅多に人前に出ることがない。
高貴なお生まれなのでそれも当然なのだが、その分謎の多い方だった。
とにかく花菜から見れば、雲の上のずっと上の人である。
女官となって宮中に行ってからも、存在の遠さは変わらない。
お言葉はもちろん、お姿を拝見したことすらなかった。
なのにどうして?
その方からの縁談となれば、そう簡単に断れない。
というか、断りたくても断わる理由がないような麗しの公達である。
「か、花菜! 大変だ」
「どうしました? お父さま」
「お前に縁談だよ。なんと、相手は源李悠さまだ」
「――なに言ってるの? お父さま、冗談が過ぎるって」
「本当だよ」
「……へ?」
東宮の義母兄であり臣籍降下された源李悠。
今でこそ源氏を名乗ってはいるが、本来なら東宮となるべき方だという。
彼は滅多に人前に出ることがない。
高貴なお生まれなのでそれも当然なのだが、その分謎の多い方だった。
とにかく花菜から見れば、雲の上のずっと上の人である。
女官となって宮中に行ってからも、存在の遠さは変わらない。
お言葉はもちろん、お姿を拝見したことすらなかった。
なのにどうして?
その方からの縁談となれば、そう簡単に断れない。
というか、断りたくても断わる理由がないような麗しの公達である。



